■「転職力」について理解する
端的に言うと「転職力」は、次の公式で成り立っています。「転職力」=「応募書類作成力」✖︎「面接力」
おわかりかと思いますが、企業の選考の流れは、通常は先に書類選考があって、これを通過すると1次、2次、最終と面接選考があります。つまり応募書類の精度が低いと、いくら実力があっても面接に進めません。
また書類選考が通過しても、面接でうまく伝えられないと内定を獲ることはできません。
今回は、応募書類とその中でも最重要な職務経歴書について説明します。
中高年に課される応募書類の整理
応募書類と言うと、みなさんは履歴書、職務経歴書を思い出すでしょうが、これ以外にも、企業独自のエントリーシート、志望動機、自己PR書、課題レポートといったものがあります。
1.履歴書
人となり(パーソナティ)を見るのが目的※中高年ならきちんと続けて当たり前
2.職務経歴書
キャリア、スキル・経験を見るのは目的
3.添え状
基本的なビジネスマナーや履歴書・職務経歴書で書き切れなかったほぞく事項などを確認することが目的。
これらの中高年の応募書類の中で、採用担当者が最も重視するのが職務経歴書です。これは若手と違って、やる気やポテンシャルを買うのではなく、今まで培った豊富なキャリアを買うからであり、このキャリアを詳細に表記する書類が職務経歴書であるというのが理由です。
■職務経歴書の作成方法
スペースの関係もありますので、ここでは最も重要で難しい職務経歴書に絞って、その書き方について説明します。職務経歴書は履歴書のように決まった型がないので、作成方法について諸説が飛び交っていますが、これは全ての年代を扱うからです。この年代だけに焦点を当てれば、自分に合った効果的な書き方が見えてきます。
まずは作成枚数ですが、2枚でまとめることが原則になります。1枚と言う人もいますが、この年代だと非常に窮屈で、かえって必要な情報が伝わらない危険性があります。
一方で3枚以上だと読み手に負担がかかってしまいます。学術誌の論文のように、抑揚がなく字がぎっしり詰まったボリュームたっぷりの職務経歴書だと、書類作成能力不足とみなされ、即不採用に繋がっていく危険性があります。
■事前に構成や記載項目を意識して書く
40代以上だと個々に積んできたキャリアが全然違うので、どうすれば自分に合った職務経歴書が書けるのか、皆目わからないと言う人が多いでしょう。更に履歴書やWEBレジュメと違って型ないために、余計に難しく感じるようです。しかし、40代・50代ならではの、記述必須の項目をきちんと立てて、その詳細を書いて行けば、間違いなく効果的な職務経歴書を作成することができます。
つまり、どの形式を採用しようとも、「職務要約」、「職務詳細」、「ポータビリティスキル」、「自己PR」の4つの項目は作成必須と考えてください。加えて、特別な事情を先回りして伝える必要がある場合、「特記事項」と言う項目を末尾に追加すれば効果的なものに仕上げります。
■それぞれの項目の狙いと役割をきちんと理解して書く
項目ごとに概要を説明すると、まず「職務要約」は、今までの職歴を端的にまとめたものになります。これは書籍でいうと目次に該当し、ここの出来事で、それ以降を読んでもらえるかが決まるという重要な役割を担っています。「職務詳細」は、職務内容を掘り下げて書きます。先の「職務要約」で関心を持った後に、詳細を見るためにここに目線が移ります。その際、応募者の働いてきたイメージを抱きつつ、経歴が当社で役立つか、という視点で見ますので、ただ単に事実を述べるのではなくメリハリをつけて書く必要があります。
「ポータビリティスキル」は、どこでも通用するスキルを書きます。たとえば、TOEIC900点ならば、どの企業であろうと、英語力の高さを証明できます。ここは自身 が培ってきた多種多様な経験やスキルの中で、応募企業に役立つものをピックアップして書くのがキモです。
最後に「自己PR]」ですが、他の3つと異なり、抽象的な表現が許されるところです。だから、他では伝えきれなかったスキル・経験やパーソナリティ、情熱を丁寧に文書え記述するのが、ここの作成ポイントになります。
■警察官のキャリアが生きる部分
今、企業はリスク管理にも力を入れております。小さなことであれば、防災にも力をいれております。災害時にどのように行動し、人命を優先させるのか、そして、その中でどう事業を継続させるのかなど。このような防災担当としても警察官で得た知見を使えると考えます。
そして情報収集力も一つだと思います。あるゆるルートから情報を収集する力は例えば総務にも使えると考えます。
そのように自分が警察で培ったきた知見をどう活かせるか棚卸をして職務経歴書に書くことをお勧めします。
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