元自衛官の実体験から得た転職でステップアップし、安全に起業する方法

起業によって社会にインパクトを与える

起業するということの醍醐味は、単に高い収入を得られるということや、自由に意思決定できるということではありません。最大の魅力は、事業を成長させ、自身のビジョンを実現することで、社会へインパクトを与えていける点にあるでしょう。

今回紹介する起業に向けたキャリア設計は、いわゆるベンチャー企業の立ち上げだではなく、社会起業やNPOの立ち上げにも活用できます。

最近の流行の「やりたい仕事に就けないなら、とにかく自分で起業してしまえばいい」という発想はやや危険です。「要はやるか、やらないか」という熱い誘いに乗って勝負に出るのはあまりにもリスクが高いのです。

当たり前ですが、経営に関する見識やスキルなしに起業してうまくいく人はごくわずかです。

一方、環境が整った現代では、計画的にキャリアを積むことでリスクを抑えながら起業することができます。いまや「起業」は、「いつかチャレンジしてみたい」という憧れではなく、極めて現実的なキャリアの一つなのです。

社会で何を成し遂げたいという想いを持つ方にはぜひ、検討をして頂きたいと考えています。

起業は現実的なキャリアの一つになった

まず、起業が身近なキャリアとなった背景の一つが、インターネット環境の発達です。インターネットビジネスは、従来のような製造業での起業とは異なり、先行投資に必要な資金が非常に少なくて済むというのが大きな特徴です。

先行投資は少ないにも関わらず、国境も超えて、短期間で幅広く世界にサービスを展開する事も可能となります。さらにトライ&エラーで事業の方向性を修正しやすいという柔軟性もあります。これによって、起業のリスクをミニマムに抑えながら、社会に大きなインパクトを与える事業のスタートアップが可能になりました。

また、業態がインターネットでないとしても、少額でマーケティングや採用を行うためにインターネットは欠かせません。

そして起業の敷居が低くなった一つの背景には、若いうちから経営者として必要な知識やスキルを習得できる場がたくさん生まれたという事です。一昔であれば、どんなに優秀な方でも、20代で経営戦略を立案する機会はほぼなかったでしょう。

名門大学を出ている人でも、現場の営業マンからスタートすることが一般的でした。10年、15年と実績を挙げることで、ようやくマネジメント層としての経験を積み始めるできます。

場合によっては、40代、50代になってはじめて会社の戦略立案に携わるということになります。それに比べて、現代はコンサルティングファームやベンチャーキャピタルをはじめとするプロフェッショナルファームで、20代前半から絵経に関する知識やスキルを磨くことが可能です。

また、成長企業では、20代で経営幹部として働くチャンスもあります。

これらの大きな環境変化により、一か八かの勝負という要素の強かった「起業」がしっかりと計画的に経験を積むことで、実現可能なキャリアとなりました。もちろん、十分なスキルや経験のない状態での起業は、依然としてリスクを伴います。

本気で起業をしたいとお考えの方は、身につけておくべきスキルや経験を意識してキャリアを作ることが大切です。具体的には、戦略やマーケティングに関するスキル、リーダーシップやマネジメント経験、新規事業立ち上げの経験、起業する領域に置ける人的ネットワーク、顧客や資金などが代表例として挙げられます。

それらを身につけるために転職でステップアップしていくのも一つになります。

自衛官から戦略コンサルタントに転職し、経験を積んで起業する


①コンサルティングファームやシンクタンクに転職して、全社戦略立案、マーケティング、新規事業戦略などの経験を積む
②起業しようと考えている領域に近い業界に入り、業界知識、スキルを身に着ける
③その後、その業界の問題を解くビジネスにて起業する。

起業に向けたキャリアパスという観点で見ると、IT系や組織人事系のコンサルティングより、戦略立案も含めた幅広いプロジェクトを経験できる戦略系のコンサルティングで経験が望ましいと言えます。

さまざまな業界や業務領域で経営上の問題解決を経験するため、起業家に求められるスキルや経験を身に着ける機会に恵まれているのです。

マッキンゼーなどの戦略系コンサルティングファームの出身者や、アクセンチュアなどの総合系コンサルティングファームで戦略コンサルを経験した人で活躍している起業家は多いのは、まさにこのような理由によります。

ただ、「戦略コンサルの後に、いきなり起業しない」というのも、成功の確度を上げるうえで重要なポイントのひとつであるということもふせてお伝えします。



「戦略コンサルティングファームでの経験が、起業では役に立たなかった」と言う起業家もいますが、これは戦略コンサルの経験のみでカバーできる部分が想定より少なかったと考えられます。

事業を推進していくうえで、その業界の知識やスキル・ネットワークはとても重要です。業界内で働いた経験があれば知っていて当然の法的な知識や発生しがちなトラブル、それを未然に防ぐ手段なを知らないままスタートすると失敗をする可能性が高くなります。

例えるなら、教習所で練習をしないまま、いきなり公道に出て運転の練習をするようなものです。起業は、経営の練習の場ではありません。実践の場です。

もう一つ、戦略コンサル出身者の起業で注意するべきことは、大企業の経営と起業の経営は異なるということです。戦略系kンサルティングファームのクライアントの多くは、大企業です。

一方、起業の多くは、数人から始めるベンチャー企業です。「グローバル展開する大手鉄鋼メーカーの全社戦略を考えること」と「インターネットとPC、電話しかないとことから数千万円、数億円程度の売り上げを作り出すこと」は、同じ経営い言ってもスキルセットが異なります。

ゼロから1を作り出す経営と、100を1000にする経営は、求められるスキルにおいて異なる面があるのです。これも、戦略コンサル出身が「コンサル経験が役に立たなかった」と言う理由の一つです。


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自衛官から戦略コンサルティング業界に転職し経験を積む

それでは、起業に向けた具体的なキャリアパスはどのようなものがあるのでしょうか。一つは、以下のような3ステップで、戦略コンサルティングの経験を活用するキャリア設計があります。

①コンサルティングファームやシンクタンクに転職して、全社戦略立案、マーケティング、新規事業戦略などの経験を積む。
②起業をしようと考えている領域に近い業界に転職し、業界知識、スキルを身につける。
③その後、その業界の問題を解くビジネスを起業する。



憧れの戦略コンサルキャリアへ


自衛官からベンチャーキャピタルに転職し経験を積んで起業する

戦略コンサルタントへの転職を補うパスの一つが、ベンチャーキャピタルというキャリアです。ベンチャーキャピタルでは、スタート間もない企業や、大きくても売り上げが数十億円の企業を対象に経営支援を行います。

小さな企業が成長過程においてどのようなトラブルに直面するのか、そのトラブルをどのように解決すればよいのか、大手広告代理店などと付き合うことができない少額の予算でどのようにマーケティングを実施すればよいのか、誰も応募してくれない無名の企業でどうすれば優秀な人材を採用できるのか・・・。

ベンチャーキャピタルではまさに起業家が直面する問題について、日々経験を積むことができます。また、ベンチャーキャピタリストには、出資を求める多数の企業からビジネスプランが持ち込まれます。

キャピタリスト側からも、有望だと考える企業のビジネスプランを見極めて出資のアプローチをしていきます。

そして、投資先を審査する過程で膨大な最新のビジネスプランに触れることになります。この一連の業務を繰り返すことによって、どのような事業だとうまくいかないのかがわかってきます。

このように整理すると、起業を目指す人によって、コンサルやベンチャーキャピタルなどのプロフェッショナルファームは非常に有益であるということがわかると思います。

もちろん、ここで取り上げた事例以外にも、インターネット企業でのキャリアを活用する方法など、起業に向けて有利なキャリアはさまざまです。

本気で起業を目指している方は、ぜひ将来の起業い向けて役立つスキルや経験を身に着けておくことを意識してキャリア設計してください。また、所属していた会社には、自身の夢にむけて役立つ貴重な経験を積ませてもらうわけですから、しっかりと大きな貢献をしてから卒業するようにしたいものです。

転職せず、自衛官からプロフェッショナルサービスで起業する

もう一つプロフェッショナルサービスでの起業というキャリアもあります。例えば、大手の法律事務所で活躍していた弁護士が独立して法律事務所を立ち上げたり、公認会計士が会計事務所や税理士事務所を立ち上げたりするパターンです。

最近では、大手のコンサルティングファームから独立するコンサルタントもたいへん多くなってきています。「起業(独立)」というと、このようなパターンをイメージする方も多いかもしれません。

このキャリアパスにおいて重要となるのは、その領域のプロフェッショナルとしてのスキルと営業力です。当然ながら、腕のない弁護士やコンサルタントに発注する企業はありません。

独立後は師匠となる上司もいなくなりますので、自分自身が一流の腕を持っている必要があります。また、いくら腕がよくても案件を受注できなければ食いっぱくれてしまいますので、営業力は必要不可欠です。

自分に営業力がなくても、営業マンを雇えばよいという考え方もありますが、それは少々危険かもしれません。営業マン頼みの経営をしていると、食い扶持を稼いできているトップセールスマンに経営の主導権を奪われたり、場合によっては追い出されたりするようなパワーゲームが発生したりすることも珍しくないのです。

事業の立ち上げ時においては、経営陣のパワーバランスに十分に配慮することが大切です。起業家が代替不可能な機能となるポジションを確保できない構図になると、経営陣の意見が分かれた時に事態を収拾できず、事業そのものが崩壊してしまうこともあります。

したがって、自ら営業力を持つことが重要なのです。プロフェッショナルサービスでの起業は、まさにプロフェッショナルファームで活躍していた人の特権とも言えるキャリアパスです。

コンサルティングファームや会計事務所でパートナーやマネージャーまで昇格されている方から、事業会社のマネジメントポジションに就きたいと言う方は多いですが、ぜひ一度、キャリアパスの可能性についても検討していただきたいです。

手堅く仕組み系ビジネスに転じる

さらに応用編としては、プロフェッショナルサービスから起業し、サラリーマンでは不可能なレベルの資金を集めておいてから仕組み系のビジネスに進出するという方法もあります。

仕組み系のビジネスは、どうしても当たり外れがありますが、プロフェッショナルサービスでの起業を挟むことでリスクを下げることができます。

実際、インターネット業界で活躍する有名な経営者の中にも、M&Aアドバイザリーやインターネット関連のコンサルタントなどのプロフェッショナルファームからスタートしている人がいます。

会社が世の中をよくするプラットフォームになる

起業というキャリアは、自分自身で経営の意思決定ができるという楽しみがあります。事業そのものをリードできる立場としてのやりがいは、とても大きいです。

事業の成長に伴って会社のリソースを活かしながら、社会的にインパクトのある取り組みを仕掛けていくことが可能です。

社会で何かを成し遂げたいという志を持つ方にとっては、自身の会社そのものが志を実現する貴重なプラットフォームになります。

「世の中に何かを仕掛けたい」「日本や世界をよりよくしたい」という情熱を持つ方にとって、非常に面白い時代になったと言えるでしょう。

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