【セルフケア、できていますか?】
まず第一に「会社はあなたの健康を守ってくれない」ということであります。「冷たい」「じゃどうしようもない」と思う方もいるかもしれませんが、あなたを怒らせたり悲しませたりしたい訳ではありません。
今は、「自分の健康は自分で守る」時代です。そして、あなたの健康は、ひいては、最も大切な物です。それを覚えておくことが大切です。
現代社会では、うつ病などの精神疾患と診断される人の数が、どんどん増え続けています。その背景には様々な原因がありますが、その一つに「社会の余裕のなさ」を挙げたいと思います。
バブルの崩壊、リーマンショックなどの経済危機を経て、ここ数年、アベノミクス効果で景気は上向きになっていると報道されています。
しかし、働く人たちの中でそれを実感している人はごく少数でしょう。
実際には、働いても働いても給料は上がらず、人手も足りない状態が続いている会社がほとんどです。そして、その結果、長時間労働を強いられ、ストレスや疲労がどんどん溜まり、仕事のパフォーマンスが落ちて行きます。
多くの人がこのような悪循環に陥っているのです。
この悪循環を断ち切るために、自分自身の「心お手入れ(セルフケア)」ができれば良いのですが、そういう人は少数派になります。
「自分にしかわからない仕事が残っているので、休めません」
「休むと周りに迷惑をかけてしまう」
こんな風に、ちょっとしたブレーキですら、作動させることを躊躇してしまい、自分wいたわることができない人がほとんどになります。
【交感神経の”張り切りすぎ”に注意】
そのような状態が続けば、心も体もすり減って行くのはいうまでもありません。ゆっくり休むことはもちろん、病院に行く時間すら取れないのです。そして、本当は治療が必要な段階になっているのに、何もせずに時間だけが過ぎ、心の「しんどさ」はどんどん悪化して行く一方です。会社側はこんな時、どうすると思いますか。
多くの場合、社員の辛そうな様子を把握しているにもかかわらず、貴重な労働力を失うことを遅れて、「本人もまだ大丈夫と言っていることですし、、、」と見てみぬふりをして、さらに無理をさせてしまいます。
人間には、自律神経が備わっています。体内をベストな状態に保つために、24時間働き続けている神経になります。体の活動している時・頑張っている時や昼間に活発になる交感神経と、リラックスしている時や夜に活発になる副交感神経があります。
仕事を頑張る時間が長ければ長いほど、交感神経を刺激する時間が長くなります。交感神経が刺激され続けると、血圧が上昇し、心臓や脳に負担がかかります。それが慢性的に続けば、心筋梗塞や脳卒中など、命に関わる重大な病気にかかるリスクも高まります。そして、それらの病気こそ現代の過労死の原因となっています。
こうなる前に、しっかり自分の心と体の状態を把握し、対処できるようにしておくことが何より重要です。すでに述べた通り、あなたのことは、他の誰でもないあなた自身が守っていくべき時代であります。
