人に幸せをもたらすには、「地位財」と「非地位財」の2つがある。
地位財とは周囲と比較することで充足感を得られる財産のことで、所得や貯蓄額、社会地位、家や車などの物を意味します。
一方、非地位財は他者との比較とは関係なく、主観的に充足感を得られる財産のことで、自由や愛情、健康、良質な環境などを意味します。
現代においては地位財と非地位財の両方を満たすことが、精神的な充足に欠かせません。では、これからの人生100年時代の「幸せ」のために、この2つを満たすにはどうすれば良いのか。
それは「自分らしく生きる」ということが十分条件になります。では、「自分らしく生きる」ためにはどうしたら良いのか紹介します。
- 1.得意なことを仕事にする
- 2.可能な限り社会へ参画し続ける
- 3.自分らしく活動できるコミュニティーに参加する
■「自分らいく生きる」ための条件
1.得意なことを仕事にする
本業や副業で自分の特性を最大限に生かして収入を得ること。そしてプライベートでも自分の好きなことや興味があることにより多くの時間を使うことが幸せや充足感につながります。人生100年時代というと、真っ先にお金の心配へ直結します。たとえ高収入だとしても、それが意に沿わず、性に合わない、自分にとって苦しい作業だけでの作業だったとしたら、人生の充実度は阻害されます。
仕事選びのコツは「息を吸って吐くようにできることを選択すること」にあります。実際、一説では、得意な分野では、5〜10倍の能率差が出るといいます。得意なことを仕事にするということは、自分の市場価値を高める可能性が、非常に大きくなるのです。
もっと言えば、作業能力は、今後、全てのテクノロジーの進化によって代替されていくことは間違いありません。それの能力については、あらゆる人間の中で平均化されていきます。
その時、何が人間の能力に差をつけるのかというと、「自分は何が得意で、何がやりたいのか」という部分でしかなくなります。自分が得意なことを深掘りし、圧倒的な専門性を身につけるほど、自分の市場価値はどんどん高まります。それは、好きだからこそ到達できる領域であるはずです。
2.可能な限り社会へ参画し続ける
新時代の幸福を考えた時に、孤独との対峙も大きな課題であることは明らかでしょう。家族という血縁関係だけのコミュニティーに頼ると、いわゆる「孤独な高齢者」は確実に増加します。実際、2019年3月に、40〜64歳の中高年の引きこもり人口は全国で61万3000人いると言われています。この引きこもりの中高年の7割以上が男性だそうです。定年を迎えて会社という一つのステージから降りたとき、仕事以外の付き合いが希薄であったという現実に直面します。そして、他のコミュニティへ属することなく、自宅は引きこもる、、、そんなケースが多いことが予測されます。
つまり、たとえ収入だけあっても、人とのつながりがなければ、孤独感にさいなまれて幸福とはいえなくなります。したがって、定年という概念をすて、働くことを中心に社会へ参画し続けるが幸福には重要になります。
3.自分らしく活動できるコミュニティーに参加する
幸福には、ジェンレーションフリーのコミュニティーに属することにも解決の糸口があります。自分と同じジェネレーションだから、自分と同じ職業や業界に属しているから、ということで集まるのではなく、自分と近い価値観や考え方の人同士が集まるコミュニーに属すること。自分らしく活動できるコミュニティーに参加している中高年の人達は、皆一様に生き生きとしていて、自分らしく好きなことをしていて、コミュニティーにも積極的に参加し、日々が充実しております。
幸福の活動として、
①自分らしく、息を吸って吐くような感覚でできる、得意なことを仕事にする
②定年という考えを捨て、可能な限り社会へ参画し続ける
③自分らしく活動できるコミュニティーに参加する
この3つの活動によって、社会の中で相対的に、自分らいしく生きているのです。
人生100年時代の稼ぎ方