ちなみに総合労働相談コーナーへ電話などで寄せられた相談内容のうち、最も多いものが「いじめ・嫌がらせ」なおです。
総合労働相談コーナーへの相談件数は年々増加しており、ここ10年間では毎年100万件を超えています。その中で6年連続トップの相談内容が「いじめ・嫌がらせ」なのです。理由として考えられるのが、パワハラ・セクハラを筆頭にハラスメント問題が社会に顕在化してきたことでしょう。
顕在化してきた理由として、私たちが日常、何気なく利用しているインターネットの進化が考えられます。そして、インターネットの進化の代表格とも言えるのがツイッターやフェイスブックなどのSNSの普及です。
従来の情報源と言えば、テレビや新聞、雑誌、ラジオなどのマスメディアといったものでしたが、今は個人から得ることができるようになりました。それにより、会社の中でブラックボックス化していた部分が明るみに出ることになり、ハラスメントに関する世の中の関心度が高まっていったことが挙げられます。
もう一つ言えることは、日本における経済成長の頭打ちです。戦後の高度経済成長期に置いては、働けば働いた分だけ給与はもらえ、正社員になれば定年するまで安定という構図が描かれていました。
そのため、多少理不尽なことが会社であったとしても、年功序列による賃金の上昇や勤続年数に伴い増加する退職金など、我慢するだけの見返りがあったのです。
しかし、昨今の日本を見ると、未だに戦後と変わらない働き方をしている企業も多く、「頑張れば、頑張った分だけ報われる」すなわち「朝から夜まで、頑張ることは当たり前(頑張れない者は悪である)」という精神論がまだ一部の産業でも根付いているため、そこに違和感を感じる人々が相談窓口の利用数増加の後押しをしているのです。
職場での「いじめ・嫌がらせ」というのは、ここ10年で急に増え始めてきたのでしょうか。そうではないと思います。以前から存在していたものが技術の進化や環境、文化、思想の変化により明るみになってきたと考えるべきでしょう。
平成29年度の「いじめ・嫌がらせ」の件数は、7206件でした。しかし、これはほんの氷山の一角であり、まだまだパワハラで悩んでいる人もいるはずです。そのような悩みを持っている人もいるはずです。そのような悩みを持っている人が一人でも少なると良いです。
会社がつらくてうつ病になる人ってどれくらい?
会社のパワハラが原因でうつ病になったり、過重労働の末、精神的に疲れ果ててしまい過労死をしてしまった、というニュースを耳にすることも珍しくありません。ニュースになっていないだけで、もっと多くの人々が自ら命を立っているのが現実であります。過重労働の末、命を落とすことを過労死だとすれば、過労死とは一体デオのようなものなのでしょうか。単に労働時間が多いということなのでしょうか。もしそうであれば、残業をしているほとんどの会社員が過重労働をしていることになります。
もしくは、個人の能力を上回るような労働を指すのでしょうか。それでは、個人の能力はどのように測れば良いのでしょうか。戦後の高度経済成長期を見てみると、今と変わらぬもしくはそれ以上の労働をしてきましたが、昨今見られるようなうつ病や労働時間も問題は今ほど深刻ではないように感じます。
手元の辞書で「過労」を調べてみると、次のように書かれています。「過労:体や頭脳を使いすぎて、疲労すること」。つまり、過労の「労」は労働の労ではなく、疲労の「労」ということがわかります。
過労とは単に労働時間が長いということだけではなく、その職場環境や人間関係による過剰なまでのストレスが原因で、身も心も疲れ果ててしまうことです。次の過労死について見ていきます。
過労死と聞くと、どのようなことを想像するでしょうか。自分のデスクについて、睡魔が襲ってきてので、少しうつ伏せになったら、そのまま帰らぬ人となってしまった、とイメージされるかもしませんが、事実は異なります。
過労の末に発生するトラブルを過労死といい、そのほとんどは就業時間外に起きています。ゆえに職場のパワハラが原因で、過労死と認定されづらいのも、この就業時間外にトラブルが起こるためと考えられています。
仕事がつらくて、会社に行くのが嫌になって、上司のパワハラで疲れ果ててしまって、最終的に行き着く行為が自殺です。
職場の「パワハラ」「モラハラ」の悩みを解決しあなたらしい人生を取り戻す方法

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