- 1.70代、さらに80代まで働く必要がある時代になる
- 2.レクリエーションから、リ・クリエーションへ
- 3.人生のオプションをもっておくことがの価値が増す
■100年ライフで何が変わるか?
1.70代、さらに80代まで働く必要がある時代になる
最近、「人生100年時代」という言葉がよく聞かれるようになりました。長寿化は本来喜ばしいことであるが、「何歳まで生きるかわからない」ことは、老後資金を考える上ではリスクであります。「100歳まで生きるとして、勤労時代に毎年所得の約10%を貯蓄し、引退後に最終所得の50%相当の資金で毎年暮らしたいと考える場合、あなたは何歳で引退できるのか?」
この場合80代まで働くことが求められます。
金融庁は2019年6月3日、人生100年時代を見据えた資産形成を促す報告書をまとめた。長寿化によって会社を定年退職した後の人生が延びるため、95歳まで生きるには夫婦で約2千万円の金融資産の取り崩しが必要になるとの試算を示した。公的年金制度に頼った生活設計だけでは資金不足に陥る可能性に触れ、長期・分散型の資産運用の重要性を強調した。
平均的な収入・支出の状況から年代ごとの金融資産の変化を推計。男性が65歳以上、女性が60歳以上の夫婦では、年金収入に頼った生活設計だと毎月約5万円の赤字が出るとはじいた。これから20年生きると1300万円、30年だと2千万円が不足するとした。
今後、年金はさらに受け取れる年齢が高くなってくるだろう。そこで、まだ体が元気である70代、さらに80代まで働く必要がある時代が来ることは現実的であろう。
2.レクリエーションから、リ・クリエーションへ
人生で多くの移行を経験し、多くのステージを生きる時代には、投資を怠ってはなりません。新しい役割にわせて自分のアイデンシティを変えるための投資、新しいライフスタイルを築くための投資、新しいスキルを身につけるための投資が必要なります。寿命が延びて人生の時間が多くなれば、投資に費やせる時間も増えます。これまで、こうした投資は人生の最初のステージ、つまりフルタイムで教育を受ける時期に集中して実施されていました。
しかし、人生がマルチステージ化すれば、生涯を通して投資が行われます。従来は余暇時間とみなされていた時間も、そのために用いられるようになります。
余暇時間を使ってスキルや健康や人間関係に投資するというのは、魅力的な話に思えないかもしれません。これまでの典型的な余暇の過ごし方は、ソファで映画を見たり、海でセーリングをしたり、コンピュターゲームをしたりして時間を消費することでした。
しかし、寿命が延びて増えた余暇時間は、投資のために使うべきです。人生が短かった頃は、余暇をもっぱらリラックスのために用いるのが理にかなっていたが、人生が長くなれば、余暇は、新しいステージに向けて自分を再創造するための投資の時間にもなります。
100年ライフの恩恵の一つは、余暇時間の使い方を見直して、消費とレクリエーション(娯楽)の比重を減らして、投資とリ・クリエーション(再創造)の比重を増やせることなのかもしれません
(引用:「LIFE SHIFT(ライフ・シフト)
3.人生のオプションをもっておくことがの価値が増す
人生が長くなり、人々で多くの変化を経験し、多くの選択を行うようになれば、選択肢をもっておくことの価値が大きくなります。人生が長くなれば、変化を経験する機会が増えるので、選択肢をもっておくことがいっそう重要になります。100年ライフを生きる人々が選択肢を見出し、それを長く残しておこうとすることは必然になります。
もっとも、選択肢をもっておくことは、若者時代だけでなく、人生のあるゆる時期に重要です。マルチステージの人生を生きる人にとっては、その重要性がとりわけ大きいのです。選択肢に投資し、選択肢を残ることは、人生計画の欠かせない一部になります。
(引用:「LIFE SHIFT(ライフ・シフト)
このように100年ライフになることで、「70代、80代まで働く必要がある時代」、「レクリエーションから、リ・クリエーションになる時代」、「人生のオプションをもっておくことがの価値が増す時代」になっていきます。ぜひ、今後の参考としてください。
LIFE SHIFT(ライフ・シフト)