下記は「夢に日付を! 【新版】 夢をかなえる手帳術」からの抜粋である。
夢の大小を人と比べても何の意味もありません。なぜなら夢は成長するものだからです。私達にとって大切なのは、目標に向かうプロセスの中で、自らを高めることにあります。この観点から見れば、敵はあくまで「昨日までの自分」です。
人生は他人との競争ではありません。あくまで自分自身のレースです。「昨日までの自分」とのレースに打ち勝てば、今日の自分はより成長した夢を見ることができるのです。
夢は成長するのです。これは一度でも夢に向かって歩いた人ならば、すでに知っていると思いますが、一つの夢をクリアにしようとするとき、次々と新しい夢が心の中から湧き上がってくるのです。
私(渡邊美樹)は24歳で会社を設立しましたが、その時の夢は「10年で店頭公開、2000年に東証一部上場」というものでした。店頭公開は二年遅れましたが、2000年の東証一部上場は計画通り実現することができました。
2000年東証一部上場の達成が確実なものとなろうとしているとき、私はすでに「2010年1000店舗」の夢に向かって歩き始めていました。現在はこの目標に向かって進んでいる最中ですが、さらに次の目標である「2020年一兆円グループ」という目標もすでに睨んでいます。
これは登山にたとえるとわかりやすいでしょう。まず、私たちは目の前にある山を目指します。一生懸命に登って、中腹まで辿りついたとき、ふもとでは見えなかった隣の山が見えてきます。
その山は現在登っている山よりもはるかに高い。その頂を眺めるとき、心の中には「この山を登り終えたら、次はあの山に登るぞ!」という気持ちが出てきます。そして、実際に隣の山の中腹まで登ると、さらに高い山が見えてくる。夢に向かって歩くというのは、実はこうしたことの繰り返しなのです。
私にとって「2020年一兆円グループ」という山の頂は、まだ遠くに霞んでいる状態です。しかし、「絶対にそこに向かって行くぞ」という思いは、いま登っている山の高度が上がるたびに強くなっていくのです。
もし、あなたが初めて夢を描いたのだとしたら、その夢を大切にしてください。恥ずかしがったりする必要はありません。どんなささやかな夢でもいい。どんなに小さな目標でもいい。あなたが、それに向かって着実に歩き始めるのなら、夢は必ず成長します。そしてその夢の実現のために、私の手帳術は強い味方になってくれるはずです。
夢に日付を! 【新版】 夢をかなえる手帳術